マリオカートに秘められた1位の切なさ【新宿脱毛・皮膚科コラム】
こんにちは。ゆうきゆうです。
◆マリオカート8デラックス
最近、ニンテンドースイッチの「マリオカート8デラックス」というゲームをよくプレイしています。
実は、今までマリオカートのシリーズで遊んだことがこれまでありませんでした。
3D系のゲームは酔ってしまうので、控えていたのです。特に以前、新宿にあるバーチャルパークではじめてマリオカートをプレイしたときは、開始10秒で「あぁこれダメなヤツだ」と悟り、ひたらすらグロッキー状態で耐えていて、半日は人として使い物にならなかったのを思い出します。
そんなひどい記憶を乗り越えつつプレイしてみると、意外に酔わず、また面白かったので、かなりの時間プレイしました。
そしてほぼ全ステージにおいて一等、二等などを得ることができたので、まぁ、うん。ほぼクリアと言っていい状態までやり遂げることができました。
しかし。
このゲーム、どうしても許せない共産主義みたいなシステムがあるのです。
それこそが、アイテムボックスです。
◆アイテムボックスというシステム
レースゲームですから当然ですけども、このゲームでは順位が決まります。
そしてプレイヤーに最後まで楽しんでもらうためだとは思うのですが、このゲーム、1位は不利になり、下位が有利になるようなアイテムが豊富なのです。
しかもこのアイテム、ランダムなはずなのに、結構、意図的な出方をします。
例えば、1位のプレイヤーがアイテムを2コ取るときは、たいてい「コイン」と「バナナ」が出てきます。
例えばコインは、「ちょっと速度をアップする」程度の、究極に地味なアイテムです。
そもそもその辺の路上にも落ちているので、あまりありがたみのないアイテムです。
わざわざ取ったのに切ない気持ちになります。
続いて「バナナ」です。
こちらは前に投げるか後ろに落とすかして、それを踏んだプレイヤーをすべらせ、妨害できるアイテムです。
しかし、前に投げて相手にぶち当てるのはなかなか至難の業です。それに1位だったら、前に投げる必要もありません。
だから後ろに投げるしかないのですが、後ろの相手に当てるのも難しいです。
というか、ある程度慣れているプレイヤーはバナナなんて回避できて当然という感じです。
つまり、1位がゲットするアイテムは、たいして意味のないものばかりなのです。
「お前、もう1位だからそれ以上リードしなくていいだろ」という無言の圧力なのでしょうか。
「これ以上良い目はみせないぞ」みたいな。切なすぎです。
そして、ある程度下位になってくると「カメの甲羅」が出てきます。
カメの甲羅は緑と赤の2種類があります。
緑は直線的に飛ぶので扱いづらいですが、赤は無条件で相手を追いかけます。
すなわち2位や3位が赤の甲羅を投げれば、必ず1位は止められてしまうのです。
しかも、ほぼ回避の方法がありません。
いわば「強制下克上」です。
いずれにしても、1位は追い落とされることが確定しているのです。
また、「キノコ」というアイテムもあります。カートを加速させてくれる、当たりのアイテムです。
でも1位がアイテムボックスからゲットできる可能性は非常に低く、2位以下になるにつれ出てくる確率が上がります。
やっぱり1位だけ不利です。
そして極めつけは、青い「トゲ甲羅」。
これは下位のプレーヤーが投げれば、必ず1位に当たるというという、まるで 共産主義のかたまりみたいなアイテムです。
これをゲットできるのは、本当にビリ近くの順位のプレーヤーのみです。
しかしこれ、果たしてそのプレイヤーにとっても、トクなのでしょうか?
1位が止まれば、2,3,4位当たりの人たちは抜かして喜ぶことができますが、9位や10位の人たちは結局追いつけず、彼らの順位は結局変わりません。
すなわちもう「全員で1位を攻撃する」という図式で、かなり切ない状況です。
心理学では全員が共通の敵を作り、いじめる心理を「黒い羊効果」と言いますが、まさにその体現みたいな状況でした。
いえ、楽しいんですよ!? でも何と言うか、切ない理不尽さというか。
◆任天堂が伝えたかったメッセージ?
ここで僕は気づきました。
もしかして任天堂は、「トップを走るということは実は大変だ」という教訓を、僕たちに示しているのではないかと。
トップは一見幸せなようですが、実は周囲からのねたみやそねみもあり、攻撃に晒され、苦しい中で頑張って生き抜かなければならない…。
そんな人生訓が多大に含まれているのではないかと。
確かに思えば、任天堂も、まさにゲーム業界におけるトップ的な存在です。
「自分たちもつらかったんだ」という思いが、マリオカートのゲーム設計の中に含まれているのではないではないか。そんな気持ちになりました。
たぶんこのゲームをプレイしてこんな切ない結論になることってレアなんじゃないかと思いつつ、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)
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