絶対に断られない、魔法の誘い方～ゆうスキンクリニックコラム

最近、こんな張り紙を見つけました。

花を折らないで、取らないでください。

一瞬、意味が分かりにくい文ですが、言いたいコトはたぶん
「花を折らないで！　そして花を取らないで！」
ということなのでしょう。
しかし日本語をそのまま取るなら

「花を折らないで、取らないでください。」

⇒「『花を折らないで、取る』というのは、しないでください」

ということになり、すなわち「花を折って取る」のはＯＫということになり、
まさかの取り放題に。

恐るべしです。

ちなみにこれに関連して思い出しましたが、心理学では「二重命令」というテクニックが存在します。

たとえば、
「一緒にお茶しようよ」という誘い方だったら「え、それはちょっと」と断られる場合でも。

「一緒に出かけて、そのあとでお茶しようよ」という誘い方になると、
「一緒に出かけよう」そして「お茶しよう」という二つの言葉がセットになっています。

すると不思議と、単独で誘うよりも、ＯＫ率が上がるとされています。
なぜならこれを断ると「二つの誘いを同時に断る」ことになってしまい、すごく居心地が悪いからです。せいぜい断りとしては「出かけるのはいいけど、お茶は気分じゃない」などでしょうか。

他にも「立ち上がって、飲み物を取ってきてください」と言われると、単に「飲み物を取ってきてください」よりも、同じく断りづらくなります。

二つセットにすることで、かえって承諾率が上がる。これこそが「二重命令」です。

どうか覚えておいてくださいね＆当院で脱毛を受けていただければ幸いです。（二重命令）

（完）

監修・制作	このページは、ゆうメンタルクリニックの医師・スタッフが監修・制作しております。特別監修・ゆうきゆう精神科医、心理学者。東京大学医学部医学科を卒業後、うつ病・統合失調症・てんかん・パニック障害・社交不安障害・不眠症など多くの疾患の治療を行い、2008年よりゆうメンタルクリニックを開院。『マンガで分かる心療内科』の他、100冊以上の著作があります。
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