二日酔いを少しでも軽くしたい!医師がすすめる5つの対策

こんにちは、ゆうメンタルスキンクリニック 医師の森しほです。

飲み会の翌朝、

「頭が痛い」
「体がだるくて仕事に集中できない」
「顔がむくんで、肌もどんよりして見える」

そんな経験はありませんか?

二日酔いは、単なる水分不足だけで起こるものではありません。
アルコールの代謝物、炎症反応、神経伝達物質の変化、睡眠の乱れなど、複数の要因が関係すると考えられています。

残念ながら、現時点では「飲めば確実に治る」という薬やサプリメントは見つかっていません。
21件・計386人を対象とした研究をまとめたレビューでも、
二日酔い対策に関するエビデンスは全体として「非常に低い」と評価されています。

だからこそ、大切なのは二日酔いになってから慌てるより、飲む前と飲んでいる途中から対策しておくことです。

1.飲む前に、たんぱく質を含む食事をとる

空腹のままお酒を飲むと、アルコールが短時間で吸収されやすくなります。

2026年に健康な成人20人を対象として行われたランダム化クロスオーバー試験では、
食事をとった条件では、空腹時と比べてアルコールの相対的な吸収量が約30%低下した条件が報告されています。

飲む前には、例えば次のようなものがおすすめです。

・卵や豆腐
・鶏肉や魚
・ヨーグルトやチーズ
・おにぎりやパンなどの炭水化物

「たんぱく質だけをとれば二日酔いを防げる」と証明されているわけではありません。
たんぱく質に加えて、炭水化物や脂質も含むバランスのよい食事を、飲酒前または飲酒中にとるのがポイントです。

2.飲む量を最初に決めておく

二日酔い対策として、最も確実なのはアルコールの摂取量を抑えることです。

厚生労働省は、お酒の種類や杯数だけではなく、「純アルコール量」で飲酒量を把握することをすすめています。

純アルコール量は、

「飲酒量(ml)×アルコール度数×0.8」

で計算できます。例えば、アルコール度数5%のビール500mlには、純アルコールが約20g含まれます。

飲み始める前に、

「今日はビール2杯まで」
「二次会ではノンアルコールにする」

など、具体的に上限を決めておくと飲みすぎを防ぎやすくなります。

3.ハイドレーションを意識する

お酒の合間には、水や炭酸水などのノンアルコール飲料を挟みましょう。

ただし、水を飲めばアルコールの分解が早くなるわけではありません。
最近の比較研究でも、飲酒中に水を追加しても、アルコールの体内動態や二日酔い症状に有意な違いは認められませんでした。

それでも水分補給が無意味ということではありません。

水を挟むことで、

・口の渇きや水分不足を補いやすい
・お酒を飲むペースを落としやすい
・結果として飲酒量を管理しやすい

というメリットがあります。

「お酒を1杯飲んだら、水も1杯」を目安にしてみてください。

4.飲み会を長引かせず、睡眠時間を確保する

アルコールを飲むと眠くなるため、「よく眠れる」と感じる方もいます。

しかし、酔って寝ることと、質のよい睡眠をとることは同じではありません。

二日酔いが起こりやすい人を調べた研究では、翌日の症状として、
眠気、疲労感、集中力の低下、頭痛などが強く現れ、午後まで続く人もいました。

翌日に大切な仕事や予定がある日は、飲酒量だけでなく、帰宅時間も先に決めておきましょう。

最後の一杯を飲むより、30分早く帰って眠るほうが、翌日の自分にとっては助けになるかもしれません。

5.翌朝は無理に動かず、水分と軽い食事を少しずつ

二日酔いの朝は、水や経口補水液、スープなどを少量ずつとりましょう。
吐き気があるときに、一度に大量の水を飲む必要はありません。

食べられそうであれば、おかゆ、うどん、バナナ、卵、豆腐など、消化しやすいものから始めてください。

また、「もう酔いはさめたから大丈夫」と思っていても、二日酔いの状態では記憶や注意力が低下することがあります。
48人を対象とした実験では、飲酒翌朝の遅延再生能力がプラセボ群より有意に低下していました。

強い眠気やぼんやり感がある日は、運転や重要な判断をできるだけ避けましょう。

美容とコンディションが気になる方へ

「水分をとって休んだけれど、だるさが残っている」
「飲み会の翌日は、肌のくすみや疲れた印象も気になる」

そんなときは、医療機関で体調について相談する方法もあります。

当院では、グルタチオンを使用する、いわゆる「白玉点滴」についてもご相談いただけます。

グルタチオンは、もともと体内に存在し、酸化還元反応などに関わっている物質です。
ただし、白玉点滴が二日酔いを確実に治すことや、静脈注射によって持続的な美白効果が得られることは、現時点では十分に確立されていません。

注射によるグルタチオンは血中濃度を速やかに上げる一方、効果の持続性や安全性には引き続き検討が必要とされています。

そのため、点滴は万能薬としてではなく、体調や目的、持病、服用中のお薬などを確認したうえで、医師と相談して選ぶことが大切です。

白玉点滴というと女性向けの美容メニューというイメージがあるかもしれませんが、実際には飲み会や会食、出張が多く、
肌や翌日のコンディションを意識する男性会社員からご相談いただくこともあります。

美容だけでなく、「疲れた印象を少しでも整えたい」「自分の体をきちんとメンテナンスしたい」という方も、どうぞ気軽にご相談ください。

そして何より、お酒は無理をせず、自分の体調に合わせて楽しんでくださいね。

この記事の監修

皮膚科 森医師

森しほ

ゆうスキンクリニック治療最高責任者
皮膚科医/産業医/抗加齢医学会専門医
皮膚科のことなら、どんなことでもお気軽にご相談ください。
あなたのお力になれるよう、全力で診療させていただきます。