二の腕のザラザラ、「サメ肌」は治療できる? 毛孔性苔癬の原因と皮膚科でできること

こんにちは。ゆうスキンクリニック医師の森しほです。
二の腕の外側を触ると、細かいブツブツがあってザラザラする。
「昔からあるから、体質だと思っている」
「サメ肌みたいで、半袖になるのがちょっと嫌」
「スクラブでこすっても、保湿してもなかなか治らない」
このような二の腕のザラつきは、毛孔性苔癬(もうこうせいたいせん)かもしれません。
二の腕の「サメ肌」の正体、毛孔性苔癬とは?
毛孔性苔癬は、毛穴に角質がたまることで、毛穴に一致した小さなブツブツができる状態です。
特に二の腕の外側や太ももにできやすく、肌色や白っぽいブツブツだけでなく、赤みを伴うこともあります。
触ると「ザラザラ」「ブツブツ」「砂のような感じ」がするのが特徴です。
海外の皮膚科学会である米国皮膚科学会(AAD)でも、毛孔性苔癬は上腕や太ももにできやすい、よくみられる皮膚の状態として紹介されています。(アメリカ皮膚科学会)
なぜできるのでしょうか?
毛孔性苔癬では、毛穴の周囲で角化が起こり、古い角質が毛穴にたまります。
そのため、「お風呂に入っていないから毛穴が汚れている」というわけではありません。
また、遺伝的な要素も関係すると考えられており、家族にも同じようなブツブツがあることがあります。
乾燥肌やアトピー性皮膚炎などがある方にもみられやすいとされています。(アメリカ皮膚科学会)
思春期ごろから目立つことが多く、成長とともに自然に目立たなくなる方もいます。
一方で、大人になっても続くことは珍しくありません。(アメリカ皮膚科学会)
ゴシゴシこするのは逆効果になることも
ザラザラしていると、「角質を取ればいいのでは?」と思って、スクラブやボディタオルで強くこすりたくなるかもしれません。
しかし、強い摩擦は皮膚への刺激になります。
毛孔性苔癬のセルフケアでは、角質をやさしくケアしながら、乾燥を防ぐことが大切です。
米国皮膚科学会も、尿素や乳酸、AHA、サリチル酸などを含む角質ケア製品や保湿剤を治療の選択肢として紹介しています。(アメリカ皮膚科学会)
皮膚科で治療できます

毛孔性苔癬は、健康上必ず治療しなければならない病気ではありません。
ただし、
「見た目が気になる」
「触ったときのザラザラを改善したい」
「夏に二の腕を出したい」
という場合には、治療を行うことができます。
まずは保湿や角質をやわらかくする外用治療などが基本になります。
さらに、より積極的に肌の質感を改善したい場合には、ケミカルピーリングなどの治療を検討することがあります。
日本皮膚科学会のケミカルピーリングガイドラインでも、毛孔性苔癬はケミカルピーリングの対象疾患の一つとして扱われています。(日本皮膚科学会)
ケミカルピーリングは、薬剤によって皮膚の角質に作用させる治療です。
ただし、肌質や炎症の程度によって適した薬剤や濃度は異なります。
日本皮膚科学会も、ケミカルピーリングでは炎症などのトラブルが起こる可能性があるため、医師が皮膚の状態を確認したうえで適切に行うことの重要性を説明しています。(日本皮膚科学会)
ダーマペンで治療することもあります
当院では、毛孔性苔癬の状態や患者さんのご希望によって、ダーマペンなどの治療を組み合わせることもあります。
ただし、毛孔性苔癬は一度の施術ですべてなくなるというものではありません。
肌のザラつきだけでなく、赤みや色素沈着の有無、肌質などを確認しながら、ピーリングやダーマペン、ホームケアなどを組み合わせて、少しずつ肌の状態を整えていきます。
米国皮膚科学会でも、毛孔性苔癬は治療によって症状を改善できる一方、維持のために継続的なケアが必要になる場合があると説明されています。(アメリカ皮膚科学会)
「体質だから仕方ない」と諦めなくても大丈夫です

毛孔性苔癬は珍しいものではなく、自然に改善する方もいます。
一方で、何年も二の腕のザラザラが気になっている方も少なくありません。
「ずっとこの肌質だから」と諦めていた二の腕のブツブツも、皮膚科で相談することで、状態に合わせた治療を選択できることがあります。
二の腕のザラザラが気になる方は、まずは一度、皮膚科でご相談ください。
ゆうスキンクリニックでは、肌の状態を診察したうえで、ピーリングやダーマペン、ホームケアなどから、一人ひとりに合った治療をご提案しています。
この記事の監修

森しほ
ゆうスキンクリニック治療最高責任者
皮膚科医/産業医/抗加齢医学会専門医
皮膚科のことなら、どんなことでもお気軽にご相談ください。
あなたのお力になれるよう、全力で診療させていただきます。
