ママ必見！育児で眠れなくても元気でいる方法とは？

「毎晩赤ちゃんに起こされて、ゆっくり寝られない」

「夜中の授乳のせいで疲れがとれない」

など睡眠不足に悩んでいるママは多いですよね。

「ぐっすり寝られたら元気になるのに！」

でももし

「ぐっすり」寝なくても、ほんの「ちょっぴり」寝るだけで疲れがとれるとしたら…

「夜に寝なくても日中、ほんの10分ほどの睡眠で元気にいられます」

と断言するのは「ゆうメンタルクリニック」理事長・精神科医の安田雄一郎先生。

ほんの数分でいいなら、どんなに忙しいママでも時間はとれますよね。

でも、本当にそれだけで睡眠不足は解消するのでしょうか？

先生に詳しくお伺いしました。

7時間は「寝すぎ？」

…理想的な睡眠時間は7～8時間と言われていますが？

「そう言われる方もいるようですね。

しかしこれは統計をとったときの平均値なのです。

『平均値＝理想値』とは言えません。

しかも大勢の睡眠時間を正確に計測することは不可能で、ほぼ自己申告です。

ですから本当に彼らが言う通りに寝ているのかも、あてになりませんよね。

仮に大多数が7～8時間の睡眠をとっていたとしても、それが『理想的』かとはまた別の話です」

…では「7～8時間は寝るべき」という説は根拠のあるものではないと？

「そうです。自己申告による睡眠時間の平均値にすぎません。

繰り返しますが平均値だからといってそれが理想的な値ではないのです」

…今までの常識が誤りだとすると、いったいどのような睡眠をとればいいのでしょうか？

「眠りの種類には『レム睡眠』と『ノンレム睡眠』があります。

レム睡眠は脳が活発に動いている状態の睡眠、ノンレム睡眠は全く意識がなくなる状態の睡眠です。

レム睡眠時に脳が活発に動くことにより、脳の疲れを洗い流すのです。

ですからより重要なのはレム睡眠です。

レム睡眠は、まず寝入りばなに起こります。その後レム・ノンレム…と起きるまで交互に繰り返します」

「脳の疲労回復に重要なノンレム睡眠をとるには、寝入りばなの時間があればよいのです」

…実際にどのくらいの時間でしょうか？

「ものの数分です。10分もあればじゅうぶんなのではないでしょうか？」

「10分寝るだけ」パワーナップとは

…10分寝るだけで疲れがとれるんですか？

「もちろん個人差はあります。

しかし日中、時間のとれる時にちょっとだけ寝れば、かなりすっきりするはずです。

また眠くなったら数分寝ます。たった数分でも驚くほど元気になれるのを実感できるでしょう。

これを『パワーナップ』と言います」

…ちょこちょことなら寝てます！　夜中何度も子供に起こされるからですが。全くすっきりしませんよ。

「それは睡眠不足というより、自分の意志に反して強制的に起こされるからでしょう。

人は自分の意思を妨げられると大きなストレスを感じます」

「子供に起こされるのではなく、自分の意思で起きる睡眠をとってください。

その場合も睡眠時間は数分でよいのです」

体の疲れには睡眠より運動

…ではよく「寝だめ」するとか「一日寝てストレスを解消」するとかはどうなんでしょう？

「たくさん寝ることがストレス解消になることは本来ならばありえません。

しかし自分の意思で起きるまで寝られれば『たくさん寝られた！』という満足感はあるでしょうね」

…ノンレム睡眠で脳の疲れには十分だとしても、体の疲れは取れないのでは？

「必ずしも睡眠をとらなくても、時間が経過するだけでダメージは回復するものです。

生後間もない赤ちゃんを世話しているとき、同じ姿勢でじっとしていることが多いのではないでしょうか？

であれば横になるより散歩などで体を動かしたほうが、疲労回復には有効です」

…ところで、よく「夜の10時からはお肌のゴールデンタイム」といって、その時間は寝るのが肌によい、と聞くのですが？

「それも信頼できるデータがありません。

肌に関しては、一日のどの時間から寝ても同じです。

でなければ、夜働かれる方の肌は全員ボロボロのはず。でも、そうでもありませんよね？」

眠くなったら10分睡眠！自分の意志で起きること

…ではもし、夜寝られないことがあっても不健康になることはないのですね？

「はい。夜の睡眠にこだわることはありません。

眠くなったらお昼でも夕方でも、空き時間に数分だけ寝る。起きる時間にタイマーなどを自分でセットしておく。これだけで健康を保つには十分です」

…私は今まで「眠れないから疲れがとれないんだ！」

と睡眠時間を確保するのにやっきになっていました。

しかし今回、長時間の睡眠がそこまで重要ではないというお話を聞いて、かえって気が楽になりました。

もちろん「私は10時間必要なの！」という方もいらっしゃるでしょう。

そんな方も疲れが抜けないとき、睡眠不足を感じたとき、

「パワーナップ」を試してみる価値はあるのではないでしょうか？

監修・制作	このページは、ゆうメンタルクリニックの医師・スタッフが監修・制作しております。特別監修・ゆうきゆう精神科医、心理学者。東京大学医学部医学科を卒業後、うつ病・統合失調症・てんかん・パニック障害・社交不安障害・不眠症など多くの疾患の治療を行い、2008年よりゆうメンタルクリニックを開院。『マンガで分かる心療内科』の他、100冊以上の著作があります。
運営	ゆうメンタルクリニック（秋葉原院、池袋院、上野院、大阪院、大宮院、新宿院、渋谷院、品川院、横浜院）ゆうスキンクリニック（池袋院、上野院、新宿院）
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